ごきげんよう。
桜餅こと、桜田餅子です。
現在妊娠8カ月。
暇さえあれば育児グッズや育児方法について調べて、ちょっとずつ準備を進めています。
▼最近更新が滞りがちな非リアルタイムマタニティ日記はこちら
しかし・・・。
たまごクラブを筆頭としたマタニティ期の雑誌・プリント・冊子資料の数々。
「あなたはどのタイプ!?ママの生活別でベビーカータイプ分け☆」
「おしりふき全メーカー徹底検証!比較して一番良かったのはコレ!」
「男の子と女の子の気質の違い!知ってかしこく育児♡」
「妊娠線を作らない!!おすすめ妊婦クリーム10選!!」
・・・etc
・・・・
うるせーーーー!!!!
カラフルで飽きさせない紙面づくりは読んでて楽しいには楽しいんですけど、
ずっと見てると目がチカチカしてきてすっごく疲れるの私だけ?!
必要なことだけシンプルな表と箇条書きにしてくんないかなぁ!?笑
私は妊娠・出産・育児を通した一人の女性の淡々とした静かな物語を読みたい・・・。
「ベビー服はおさがりですみました♡あわてて買う必要無かったかも(;_;)! ノアちゃんママ(32)」
みたいな対外的な短いインタビューコメントでなくて。
妊娠、出産、育児にまつわるちょっとしたことをどう受け止めたのか、1人の人間の心の機微を知りたい。
特にアドバイスにつながらないエピソードを、「あるあるッ」って共感したい。
この世界の、同じ体の変化が起こってる人の感情を覗き見したい。
雑誌特有の文法とレイアウトにヘトヘトになった私は、出産系のエッセイ・小説をむさぼるように読みつくしました。
癒されました・・・。どれも、今、読めて良かった。
私と同じように数ある情報に目がチカチカしている妊婦さんに本当にオススメな本をお裾分けの気持ちでご紹介します。
長くなったので本記事はエッセイ本のみを紹介します。
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そういうふうにできている
私ですね、『漫画』の入り口が「ちびまる子ちゃん」で。
その後もずっとずっとファンで、漫画、エッセイ含めさくらももこさんが出版したものは全て目を通している・・・と思う。
さくら先生のエッセイといえば「もものかんづめ」が有名だけど。
個人的にはこの「そういうふうにできている」が入門編として読みやすいなーと思う。
笑いと真面目な所とのバランスが絶妙で、全編にわたる軽快な語り口が最高!
妊娠を考えて、妊娠して、出産するまでの丁寧なエッセイ。
もう、ずーっと笑える。
特に便秘のエピソードは下品ながらも真理すぎて、めちゃくちゃ笑える。
かなり昔に読んだ本だったけど、妊娠してから読んだらまた深みが違いました。
ただ面白いだけではなく、帝王切開で出産した最中に辿り着いた
「体・心・魂」の考察はすごく興味深いし納得感があった。
そして生まれた赤ちゃんに対するスタンスが、近すぎず遠すぎずでグッとくる。
私も同じようなスタンスを取りたいな、と憧れに近い教訓を貰ったような気持ち。
必読です!
君は赤ちゃん
川上未映子さんの妊娠・出産・子が1歳になるまでの育児を通したエッセイ。
話しかけるような、ブログのような口調で、とても読みやすい。
誰にも見せない殴り書きした育児日記を覗き見してるような感覚に近いかも。
無痛分娩からの帝王切開で出産されているので、自分もそうなるかも(私は無痛分娩予定)・・・と特に手に汗握って読んだ。壮絶。
出生前診断も受けているので、その辺の見解についても参考になった。
出生前診断受けるか悩んでる人にもオススメの本だなぁ。
男性である夫に対しての意見・愚痴がめちゃくちゃ多いなー・・・とそこだけ気になった。そ、そんな理詰めで。
そして、そんな言うほど・・・?とても良い旦那さんに見えるんだけど…。
けど産んで大変になったら私もそうなるのかなぁ。
夫に対してイラついた時にも読み返したい1冊(笑)。あえて男性が読むのも面白いかも。
はるまき日記
漫画『江古田ちゃん』の作者のエッセイ。
4コマのギャグ漫画家さんだと思ってたし、江古田ちゃんしか読んでなかったけど(新刊で追うほど好きだった)、
その後もストーリー漫画(ドラマにもなった『元カレマニア』は瀧波先生原作の漫画だったのね!)やエッセイまで執筆されていたとは。
全然知らなかった。
こちらは出産後~1歳頃までの、とにかく笑える育児日記。
江古田ちゃんを彷彿とさせる独特の世界の表現の仕方であらわになるはるまきちゃんが可愛い。そして面白い。
楽しく読んでいたら東日本大震災が起こって、そのドタバタや不安も実直に記録しているので食い入るように読んでしまった。
いまコロナで大変な時ではあるけど、正直、震災の時よりマシだよな・・・ほんと。
この世に出てきて三カ月とかの命を横目に、原発が爆発したりしたら、まともな判断できないよな。当時は分からないことだらけだったし。
(※これは原発に反対しているとかそういう意見とは全く別の話です)
ひとつのドキュメントとして、可笑しくも真剣に読めました。
母ではなくて、親になる
妊娠から育児までのエッセイ。
『人のセックスを笑うな』の山崎ナオコーラさん著。ナオコーラさん節全開です。
子どもの記録というより、妊娠・出産・育児を通してナオコーラ先生が何を思ったか、というところにフォーカスをあててる。
「○カ月の赤ちゃん」の章の間に、その時々で思ったこと、社会に対する意見、通念化されてる思い込みや押し付けに対する反論・・・などの章がはさまるかんじ。
全体的に共感できたのだけど、正直「そこまで言わなくても」と思ってしまったというか、意固地だなぁと感じてしまう部分も多々。
「母」になるんじゃなくて「イチ親」になるんだという考え方や、男性がメインで育児をすること、赤ちゃんを「自分の子」と捉えるのではなく「偶然うちにいる赤ちゃん」と捉えること、性別を押し付けないこと・・・。
全部わかるんだけど、今どきそれくらいのこと常識になってきてるんじゃ・・・?と思ってしまった。
だけどこれって、自分が厳選してフォローした人達の意見をTwitterで日々見てたり、一つ上の世代と話す機会がそれほどない私だから思う感想なのかも。いいとこばっかみてるというか。
作中で作者が苦戦している『フリーランスの保活』とも無縁だし・・・;
育児してみて、社会に関わる中で、未だにこうステレオ的というか『古い』風習とか残ってて憤りを感じる場面って今後いっぱい増えるのかもなー・・・と思った。
予想もしない『ままならなさ』に触れた時、「こういう本がある」ということ、覚えておこう。
現代社会に思うところがある方には特にオススメです。
あ、逆に、お婆ちゃん世代に読んでほしいなーと今思った。
なにげなくオススメしちゃ・・・だめかな(笑)
まとめ:赤子と対等にいたい
以上、おすすめのエッセイ本4冊でした!
読んでみて、どの著者にも共通していると気付いたのが
「赤子は自分とは全く別個体」スタンス。
すごくいいな、とめっっちゃくちゃ共感しました。
わたしも子供を「自分の子」「自分の所有物」と思わない様にしたい。
あくまで共同生活を送る他人。
すごく大好きで唯一無二で絶対に守るし責任もとる、『他人』。
ダメなこと悪いことはしちゃいけないから叱るけど、それが『私』にとってダメなこと、にすぎないかどうかは常に点検してたいな・・・と思いました。(理想論。忙しさに忙殺されて忘れるかもだけど)
我が家に一人生命が増えて、3人それぞれ影響し合って面白い生活が送れることを今から楽しみにしています!
どんとはれ!
こんな記事もあるよ
『ファミリーデイズ』も育児をテーマにしたエッセイ。
前に紹介したので、本記事には含めなかったけど・・・。
こちらもとても読みやすくて、あったかいエッセイで、激推しです。
「子どもが生まれて、明日が○○になった」のフレーズを是非読んでほしい。
去年読んで良かった本。去年は読んだ本のラインナップの傾向が全然違うなぁ
赤子さんがどんなことに興味を持つか、興味深い。
何がどう役立つか分からないからね・・・!(私の例)